魔法世界の設計図

魔法の段階は、どう名付ける?

メラ → メラミ → メラゾーマ。ファイア → ファイラ → ファイガ。PKファイアー α → Ω。RPGの魔法は、強くなったときの名前の付け方に、作品ごとの決まりを持っています。

収録している51作品の決まりを、9つの型に分けました。型ごとに、仕組みと効き目、気をつけること、自分の魔法体系を考えるときのヒントを並べています。

型の一覧

51作品
共通の語尾型 8作品 ファイア ファイラ ファイガ

どの系統にも、同じ語尾を付けて段階を表す

語形変化型 8作品 メラ メラミ メラゾーマ メラガイアー

頭の音を残し、系統ごとに違うやり方で形を変える

頭に語を付ける型 6作品 火炎魔法 大火炎魔法 特大火炎魔法

共通の語を前に付けて、上位版にする

別の語と組む型 5作品 クエイク アースクエイク クエイクスフィア

基本の語を残し、別の語と組み合わせて上位版にする

掛け合わせ型 1作品 樹 炎 ブッシュファイア

名前が、強さではなく素材の組み合わせを表す

記号型 1作品 PKファイアーα PKファイアーβ PKファイアーγ PKファイアーΩ

名前は変えず、記号や数字を付けて段階を表す

名前を替える型 11作品 鬼火 火天 神炎

段階ごとに、音のつながりのない名前にする

同じ名前のまま型 2作品 ブレイズ

名前は変えず、レベルや熟練度で強くなる

段階なし 9作品 —

段階という考え方を持たない

共通の語尾型

8作品

基本の名前の後ろに、全系統で共通の語尾を付け替えたり、付け足したりします。FINAL FANTASYの「〜ラ」「〜ガ」、真・女神転生やペルソナの「〜ダイン」がこの型です。

効き目

語尾の意味を一度覚えれば、初めて見る魔法でも強さが分かります。系統をいくら増やしても、覚える決まりは増えません。

気をつけること

同じ語尾が段階以外の意味(全体版など)も持つと、読み違いが起きます。基本の名前と語尾の音がぶつかると、ウォータ → ウォタラのように形が崩れることもあります。

自分の世界で使うなら

段階を表す語尾を何段ぶん用意するか。その語尾を、段階以外の意味に使わずにおけるか。

この型の作品

FINAL FANTASY V ファイア ファイラ ファイガ

基本形の語尾を「〜ラ」「〜ガ」に付け替える(または付け足す)。属性や用途が違っても同じ語尾を使う

真・女神転生III-NOCTURNE アギ アギラオ アギダイン

属性ごとの短い語幹に語尾を足して段階を上げる。最上位の「〜ダイン」は火炎・氷結・電撃・衝撃の4系統で共通

ペルソナ5 ザ・ロイヤル ガル ガルーラ ガルダイン

属性ごとの語幹に語尾を足し、3段目は多くの系統で共通の「〜ダイン」。祝福・呪怨は「〜ガ」「〜ガオン」で揃う

時空の覇者 Sa・Ga3[完結編] ファイア ファイガ

FF風に語尾を「〜ガ」「〜ラ」に替えて上位版にする。「ガ」は3系統以上で共通

クロノ・トリガー ファイア ファイガ

基本名の後ろを「ガ」にして上位版にする。4つ以上の系統で共通

KINGDOM HEARTS ファイア ファイラ ファイガ

FFと同じく、語尾を「ラ」「ガ」に替えて3段にする。7系統すべてで共通

ルドラの秘宝 イグ イグルス イグトーム イグレクス イグティーオ イグティウム

7属性の2文字の基本語の後ろに、全属性共通の階級語を付けて6段にする。上の2段だけは前後から挟む形(ラー〜ムル、グラン〜ナ)になる

ブレイブリーデフォルト フライングフェアリー ファイア ファイラ ファイガ

攻撃5属性とケアル系の語尾を「〜ラ」「〜ガ」に替えて段階を上げる。回復だけは間に「〜ダ」を挟んで4段になる

語形変化型

8作品

系統の頭の音は残したまま、後ろの形を系統ごとに別のやり方で変えます。ドラゴンクエストのメラ → メラミ → メラゾーマ、イオ → イオラ → イオナズンがこの型です。

効き目

名前の一つ一つに個性が出て、上位ほど長く重い響きになることで強さが伝わります。名前そのものが作品の顔になります。

気をつけること

決まった規則がないので、名前を一つずつ覚えてもらう必要があります。系統によって段階の数がそろわないこともあります。

自分の世界で使うなら

系統の印になる頭の音を先に決めておくと、段階の名前を後から足しやすくなります。上位ほど音を長く、重くしていくのが基本です。

この型の作品

ドラゴンクエスト(シリーズ) メラ メラミ メラゾーマ メラガイアー

系統の頭の音(メラ・ヒャド・バギ・イオ・ドルマなど)を残し、後ろを系統ごとに別のやり方で変える。上位ほど名前が長く派手になる

Metaphor: ReFantazio ボット ボットラー ボアットナ

属性ごとの基本名を残しながら、系統ごとに違う語尾で3段階に伸ばす。3系統以上で共通する語尾はない

ブレス オブ ファイア 竜の戦士 パダム パダーマ パダメーマ パドラーム パエンダ

系統ごとの短い語幹を残しつつ、語尾を伸ばしたり頭に語を足したりして5段階まで変える。変え方は系統ごとにまちまち

ヘラクレスの栄光III 神々の沈黙 アクア アクアル アクアルム

元の語の後ろに音を足して長くする。足す音は系統ごとに違う(ル→ルム、イス→イサラー、ガー→ガルム)

大貝獣物語 バン バンガ ババンガ

短い語根に音を足したり重ねたりして強くする。足し方は系統ごとに違う

サンサーラ・ナーガ2 クリコ クリコラ グリコーン

回復の「クリコ」を伸ばしたり濁らせたりして上位にする

英雄伝説 空の軌跡FC ティア ティアラ ティアラル

回復は語尾を伸ばして強くする

エストポリス伝記II フ・レイ フ・レア フ・レイア

属性を表す頭の音を中黒の前に残し、後ろの音を伸ばしたり変えたりして上位にする。後ろの変わり方は系統ごとにばらばら

真・女神転生 シリーズの代表(真・女神転生III)は共通の語尾型 アギ アギラオ

攻撃魔法は2段階だけで、2段目の語尾が系統ごとに違う(ラオ・ーラ・ンガ・マ)。共通の最上位語尾はまだない

真・女神転生II シリーズの代表(真・女神転生III)は共通の語尾型 アギ アギラオ

前作と同じく攻撃魔法は2段階で、2段目の語尾が系統ごとに違う

頭に語を付ける型

6作品

基本の名前の前に、全系統で共通の語を付けます。オクトパストラベラーの「大」「特大」、ワイルドアームズの「ハイ・」「メガ・」、ファンタシースターIIの「ギ」「ナ」がこの型です。

効き目

強さを表す部分が先頭に来るので、名前を見た瞬間に強さが目に入ります。「大」「ハイ」「メガ」のように意味の分かる語を使えば、説明が要りません。

気をつけること

前に付ける語が範囲など別の意味も持つと、混乱のもとになります。ナイトガンダム物語の「メガ」は、作品によって段階の印にも全体化の印にもなりました。

自分の世界で使うなら

前に付ける語を、日本語(大・特大)、英語(ハイ・メガ)、造語(ギ・ナ)のどれにするか。造語にするなら、その意味を世界の言葉として決めておくこと。

この型の作品

Wizardry ハリト マハリト ラハリト

同じ語幹の頭に「マ」(さらに「ラ」)を足して上位版を作る。「マ」は多くの系統で共通

SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語 サーベ ムービサーベ メガサーベ

攻撃魔法の頭に「ムービ」「メガ」を付けて段階を上げる。2段目は系統によって語尾の変化になる

がんばれゴエモン外伝 きえた黄金キセル カエン どカエン

頭に「ど」を付けて上位版にする

ファンタシースターII 還らざる時の終わりに フォイエ ギフォイエ ナフォイエ

基本語の前に、全系統共通の「ギ」(中級)・「ナ」(上級)を付けて3段にする

ワイルドアームズ フレイム ハイ・フレイム メガ・フレイム

どの系統でも、上級は頭に「ハイ・」、最上位の攻撃は「メガ・」を付ける

オクトパストラベラー 火炎魔法 大火炎魔法 特大火炎魔法

「効果の熟語+魔法」の頭に「大」「特大」を付けて上位にし、攻撃回数が増える

ドラゴンクエスト シリーズの代表(DQ)は語形変化型 ホイミ ベホイミ

2段階しかなく、上位版はどちらも頭に「ベ」を足して作る。ギラ系は後ろに「マ」も付く

ドラゴンクエストII 悪霊の神々 シリーズの代表(DQ)は語形変化型 ホイミ ベホイミ ベホマ

前作と同じく頭に「ベ」を足して上位版にする。回復は3段階になり、最上位のベホマは後ろも縮んで形が変わる

別の語と組む型

5作品

系統を表す語を残し、強さや形を表す別の語を前か後ろに足します。黄金の太陽のクエイク → アースクエイク、桃太郎伝説の小波 → 大波 → 津波がこの型です。

効き目

足す語で、どんなふうに強くなったかを絵として描けます。基本の語が残るので、どの系統の魔法かも一目で分かります。

気をつけること

足す語に決まりがないと、何段目の魔法なのかは名前だけでは分かりません。

自分の世界で使うなら

残す語で系統を、足す語で強さの絵を表す。足す語を「規模」「形」「動き」のどれでそろえるかを決めておくと、名前に統一感が出ます。

この型の作品

新桃太郎伝説 小波 大波 津波

攻撃の術は系統の漢字(波・風・雷)を残し、もう1字を強さを表す字に替える

摩訶摩訶 ソードアタック ソードクラッシュ ソードビッグバン

語の片方を残し、もう片方を強そうな語に替える。残す側は前のことも後ろのこともある

黄金の太陽 開かれし封印 クエイク アースクエイク クエイクスフィア

基本の語を残したまま、前か後ろに別の英単語を組み合わせて3段にする。足す語は系統ごとにばらばら

ゼノギアス リグ・ボルト リグ・バーン リグ・ウェイブ

エリィの攻撃エーテルは属性を表す頭の語(リグ・ルド・エラ・レイ)を残し、中黒の後ろの英語を段階ごとにつながりのない語に替える

グランディア ヴァーン ヴァンフレイム ヴァンフレア ヴァンストライク

属性ごとにそろえた語頭(炎はヴァン、風はヒュー、稲妻はライ、爆裂はズン)を残し、別の語や音と組み合わせて同じ属性の魔法を増やす(判断の材料が少ないため、暫定の分類です)

掛け合わせ型

1作品

名前が表すのは強さではなく、何と何を掛け合わせたかです。サガ フロンティア2では、樹や炎といったアニマの組み合わせで術の名前が決まり、強さは使い手の技能で上がります。

効き目

世界の基本の素材(元素や精霊)を決めれば、組み合わせで魔法の数を増やせます。魔法の名前が、世界の成り立ちの説明にもなります。

気をつけること

名前から強さは読めません。組み合わせが増えるほど、遊ぶ人が覚える量も増えます。

自分の世界で使うなら

世界の基本の素材を何種類にするか。掛け合わせを何通りまで認めるか。

この型の作品

サガ フロンティア2 樹 炎 ブッシュファイア

名前が表すのは強さではなく「どのアニマを組み合わせたか」「どの武器で使ったか」。基本術はアニマ名そのもので、強さは術スキルのレベルで上がる(判断の材料が少ないため、暫定の分類です)

記号型

1作品

種類の名前はそのままに、後ろに記号や数字を付けます。MOTHERシリーズのα → β → γ → Ω、FINAL FANTASY XIのケアル → ケアルII → ケアルIIIがこの型です。

効き目

どの種類の魔法にも同じ物差しを当てられるので、強さの比べやすさは一番です。数字なら、何段でも足していけます。

気をつけること

記号そのものには世界観がありません。名前の響きで強さを感じる楽しさは薄くなります。

自分の世界で使うなら

最後の記号(Ωなど)を「頂点」として固定するか、上限なしに足していくか。

この型の作品

MOTHER2 ギーグの逆襲 PKファイアーα PKファイアーβ PKファイアーγ PKファイアーΩ

種類名は変えず、後ろのギリシャ文字(α→β→γ→Ω)だけで段階を表す。段階が2つしかないものは α と Ω を使う

FINAL FANTASY XI シリーズの代表(FFV)は共通の語尾型 ケアル ケアルII ケアルIII

単体の魔法は名前の後ろにローマ数字(II・III)を付けて強さを表す

名前を替える型

11作品

段階が上がると、名前が丸ごと別の言葉になります。天外魔境の鬼火 → 火天 → 神炎、聖剣伝説3のファイアボール → エクスプロード → ブレイズウォールがこの型です。つながりは音ではなく、意味やイメージにあります。

効き目

名前の一つ一つが情景を描くので、言葉の響きで世界観をつくれます。強さを「現象の大きさ」として感じさせられます。

気をつけること

名前から段階は読めないので、強さの順は数値や説明で伝える必要があります。

自分の世界で使うなら

段階をつなぐものを、音のかわりに何にするか。現象の大きさ、金属の序列(銅・銀・金)、季節など。

この型の作品

ロマンシング サ・ガ ヘルファイア ファイアウォール 火の鳥 やきつくす

同じ系統の中に強弱はあるが、名前はすべて独立していて段階を名前で示さない

サガ フロンティア 剣 盾 杯 死神 塔

店売りの術と、資質で覚える上位術があるが、名前はつながらない。命名は段階ではなく術の種類ごとの約束で統一されている

ロマンシング サ・ガ2 ファイアーボール フレイムウィップ ファイアストーム クリムゾンフレア

系統のマスターレベルが上がると上位の術が解放されるが、名前は術ごとに独立

ロマンシング サ・ガ3 サンシャイン ヒートウェイヴ スターフィクサー 太陽風

各系統7つの術を1つずつ買い足していくが、名前は独立。最上位や特殊な術には漢字名が多い

天外魔境II 卍MARU 鬼火 火天 神炎

段階が上がると漢字2文字の語が丸ごと入れ替わる。火・雷・風の攻撃も回復も、つながりは意味やイメージだけ

天地を喰らうII 諸葛孔明伝 練火の計 業火の計 炎熱の計 大熱の計 火神の計

「〜の計」の枠は共通で、前の漢字2文字が段階ごとに替わる。字のつながりは弱く、意味で強さを表す

聖剣伝説3 ファイアボール エクスプロード ブレイズウォール

攻撃魔法は属性ごとに下級・中級・上級があり、段階ごとにまったく別の英語名になる

テイルズ オブ ファンタジア ファイアボール イラプション エクスプロード

段階の語尾はなく、同じ属性でも強い術ほど別の英語名になる。強さは消費TPと範囲で分かれる(判断の材料が少ないため、暫定の分類です)

幻想水滸伝 火炎の矢 炎の嵐 踊る火炎 大爆発 最後の炎

紋章ごとにLv1〜4の魔法が決まっていて、レベルが上がるごとに名前はつながらない別の情景語になる。下位と上位の紋章で並びが続き、火なら5段になる

ポケットモンスター 赤・緑 ひのこ かえんほうしゃ だいもんじ

同じタイプの中で威力の差はあるが、名前の形をそろえる決まりはなく、現象のイメージの大きさだけで強さを感じさせる

スターオーシャン セカンドストーリー ヒール キュアライト フェアリーヒール

呪紋の多くは系統を作らず1つずつ独立した英語名で、強さの違いは名前のつながりでは示さない。回復だけは別の語を順に使い分けて段階にしている

同じ名前のまま型

2作品

上位版の名前を作らず、同じ魔法が育っていきます。FINAL FANTASY IIの熟練度、聖剣伝説2の魔法レベル、シャイニング・フォースのLv1〜4がこの型です。

効き目

魔法の数を少なく保ったまま成長を表せます。「使い込んで育てた自分の魔法」という愛着も生まれます。

気をつけること

名前だけでは強さが伝わりません。

自分の世界で使うなら

成長を何で表すか。使った回数(熟練度)、使うときに選ぶレベル、装備など。

この型の作品

聖剣伝説2 —

上位版の名前はなく、使い込んで上がる精霊ごとの魔法レベルで強くなる

シャイニング・フォース 神々の遺産 ブレイズ

どの魔法も名前は1つで、Lv1〜4のどれで使うかを選ぶ。レベルで威力・射程・範囲・消費MPが変わり、名前には段階が出ない

FINAL FANTASY II シリーズの代表(FFV)は共通の語尾型 ケアル

段階を表す語尾はなく、1つの名前のまま使うほど熟練度(Lv1〜16)が上がって強くなる。資料では名前の後ろに熟練度の数字を添えて区別する

段階なし

9作品

魔法がほとんど1段だけで、強化版の名前を持ちません。魔法の数が少ない作品や、魔法が主役ではない作品に多い型です。

効き目

魔法が世界の中心でないなら、段階を作らないのも一つの設計です。一つ一つの魔法の印象が強く残ります。

気をつけること

魔法を成長の楽しみにはしにくくなります。

自分の世界で使うなら

その世界で、魔法は育つものか。それとも、手に入れた時点で完成しているものか。

この型の作品

魔界塔士Sa・Ga ファイアのしょ

魔法は書として装備する道具で、同じ系統の強化版がない。強さは使う人の魔力で変わる

Sa・Ga2 秘宝伝説 ケアルのしょ

前作と同じく書を装備して使う方式で、段階がない

ONI V 隠忍を継ぐ者 —

術のほとんどが1段だけで、段階の並びはわずか

ゼルダの伝説 時のオカリナ —

魔法は3つだけで強化版はない

スーパーマリオRPG —

サイトの定義に合う魔法は収録されていない。技の名前に段階の決まりはない

メタルマックス —

魔法の体系そのものがなく、強さは戦車の改造や装備で上げる

ニーア レプリカント —

魔法は8つで強化版の名前はない

ヴァルキリープロファイル ファイア・ランス

攻撃魔法は6属性に2種ずつあるが、どれも段階のない単独の魔法で、上位版の名前を持たない

LUNAR ザ・シルバースター 雷撃 雷撃波 雷撃砲

どの魔法も系統としてまとめられておらず、段階を名前で表す決まりも確認できていない。同じ属性の魔法が多数あり、漢字の熟語で一部の字を共有するものがある(判断の材料が少ないため、暫定の分類です)

SDガンダム外伝 ナイトガンダム物語3 伝説の騎士団 シリーズの代表(ナイトガンダム物語)は頭に語を付ける型 —

威力の段階がなく、すべて1段。「メガ」は全体化の意味だけになった

SDガンダム外伝2 円卓の騎士 シリーズの代表(ナイトガンダム物語)は頭に語を付ける型 —

威力の段階がなく、すべて1段。「メガ」は全体化に使う

読みどころ

型の境目で起きていること

同じ「〜ガ」が、2つの意味を持つ

FINAL FANTASY Xの「〜ガ」は、攻撃魔法では3段目を、補助魔法では全体版を表します。同じ語尾が段階にも範囲にも使われているので、読む人は魔法の種類によって意味を読み替えることになります。ブレイブリーデフォルトも同じ使い方をしています。

「メガ」が、段階の印から範囲の印に変わった

ナイトガンダム物語の1作目では、「メガ」は段階の印でした。それが3作目の伝説の騎士団では、対象を敵全体に広げる印になります。頭に付ける語の意味は、その作品の体系の中で決まるということがよく分かる例です。

語尾を足し尽くしたら、名前を乗りかえる

FINAL FANTASY XIVの白魔道士の攻撃魔法は、ストーンからストンジャまで語尾で4段上がったあと、高いレベルでグレアという別の名前に置きかわり、そこからまた段階が続きます。長く続くゲームで上位の魔法を足し続けるための工夫です。

ドラゴンクエストは、最初は「頭に語を付ける型」だった

ドラゴンクエストの1作目には、段階が2つしかありませんでした。上位版はどちらも、頭に「ベ」を足して作っています。呪文の数が増えたIIIで、系統ごとに語形を変える今の形が定まりました。体系は、作品とともに育てていけるということです。

金属の序列で、強さを表す

天地を喰らうIIの回復の策略は、銅仙 → 銀仙 → 金仙と、金属の序列で強さを表しています。名前の音はつながっていなくても、誰もが知っている順番を借りれば、強さは伝わります。

言葉そのものが、文法になっている

ルドラの秘宝では、属性を表す語に、全属性で共通の階級の語を付けて6段の魔法を作ります。階級の語は単体用と複数用で対になっていて、語の選び方で範囲も決まります。部品の意味を固定し、組み合わせを自由にした体系で、呪文を組み立てる世界を作りたい人にはいちばん参考になる例です。

段階は頭に、範囲はお尻に

ワイルドアームズは、段階を頭の「ハイ・」で、範囲をお尻の「・プラス」で表します。付ける位置で役割を分けているので、2つを重ねても読み違えません。ファンタシースターIIも、段階の「ギ」「ナ」と範囲の「サ」を、どちらも頭に重ねて付けます。

範囲の表し方

51作品

段階と混ざりやすいのが、範囲(単体・全体)の表し方です。段階と同じ語を範囲にも使うと、読む人が迷います。

範囲の語を付ける 12作品 アギ マハラギ

範囲を表す語を付けて全体版にする(真・女神転生の「マハ〜」、FINAL FANTASY Xの「〜ガ」など)

範囲ごとに別の名前 6作品 スカラ スクルト

単体版と全体版を、音の似た別の名前にする(ドラゴンクエストのスカラ/スクルトなど)

同じ名前で切り替える 8作品 スロウ スロウガ

名前は変えず、使うときに単体か全体かを選ぶ

段階とともに広がる 8作品 ファイア ファイガ

段階が上がると範囲も広がる。範囲だけを表す名前はない

名前に出さない 14作品 土の守護神 大地の守護神

範囲が魔法ごとに決まっていて、名前では表さない

独自の方式 3作品 シールドα シールドΣ

記号で範囲を表す(MOTHERのΣ)、使う場所で範囲が決まるなど、ほかに当てはまらない方式

自分の世界で使うなら

型を選ぶための問い
  1. 01その世界で、魔法は育つものですか。育たないなら「段階なし」、名前を変えずに育つなら「同じ名前のまま型」が合います。
  2. 02強さは、名前を見ただけで分かるべきですか。分かるべきなら「共通の語尾型」「頭に語を付ける型」「記号型」が向いています。
  3. 03名前の響きや情景で、世界観を伝えたいですか。それなら「語形変化型」「名前を替える型」「別の語と組む型」が向いています。
  4. 04魔法は、世界の素材を組み合わせて生まれるものですか。それなら「掛け合わせ型」や、ルドラの秘宝のような部品の文法が合います。
  5. 05範囲(単体・全体)も名前で表しますか。表すなら、段階と同じ語を使わず、付ける位置か語を分けておくと読み違いを防げます。

※ 型は、各作品の魔法体系ページにある命名のルールと収録データをもとに、生成AI(Claude)で下書きして分類しました。例に挙げた魔法名は、すべて収録データにあるものです。「→」は同じ系統の中で段階順に並んでいるもの、「/」は強さの順をデータで確かめられない並びです。シリーズの各作品は、代表作品と型が違うものだけを並べています。データの集め方はこのサイトについてにあります。